車の本革シート・合皮シートは、正しく手入れをすれば長くきれいに使えますが、やり方を間違えると変色やひび割れの原因になります。この記事では、メーカーの取扱説明書が示す本革・合皮それぞれの手順、ひび割れ・デニムの色移り・べたつきの防ぎ方、そして避けたいNG行為を整理します。自分で落とせない汚れへの対応まで、東京・江東区の車内清掃のサンリバ・クリーンがご紹介します。
目次
まず「本革」か「合皮」かを確かめる
手入れの前に押さえておきたいのが、自分の車のシートがどの素材かという点です。トヨタの取扱説明書でも、内装のお手入れは▶ 部位や素材に合った適切な方法で実施することとされており、本革部分と合成皮革部分は手順そのものが別々に記載されています。洗剤の種類も濃さも工程数も違うため、ここを取り違えると手入れのつもりが傷めることになりかねません。
本革(レザー)は動物の革を使ったもので、乾燥や熱の影響を受けやすい素材です。合皮(合成皮革・PVCやPUなど)は布地に樹脂を貼り合わせたもので、経年で表面の樹脂が硬くなったり剥がれたりすることがあるとされています。
グレードやオプションによって、同じ車種でも素材が違うことがあります。また、以下でご紹介するのはトヨタ・ハリアーの取扱説明書に記載された例で、メーカーや車種によって指定が異なります。作業の前に、必ずご自身の車の取扱説明書をご確認ください。
取扱説明書が示すお手入れ手順
本革部分の手順
トヨタの取扱説明書に記載されている本革部分のお手入れは、次の4工程です。
- 掃除機などでほこりや砂を取り除く
- うすめた洗剤をやわらかい布に含ませ、汚れをふき取る(ウール用の中性洗剤を水で約5%にうすめて使用)
- 水を浸した布を固くしぼり、表面に残った洗剤をふき取る
- 乾いたやわらかい布で表面の水分をふき取り、風通しのよい日陰で乾燥させる
注目したいのは、洗剤が「ウール用の中性洗剤」と指定されている点と、最後に▶ 日陰で乾燥させる工程が入っている点です。水分を残さないことに加えて、乾かし方まで指定されています。手入れの頻度については、品質を長く保つため年に2回程度の定期的なお手入れがすすめられています。
合成皮革部分の手順
一方、合成皮革部分は3工程で、洗剤の指定も変わります。
- 掃除機などでほこりを取り除く
- 中性洗剤を水で約1%にうすめてやわらかい布に含ませ、ふき取る
- 水を浸した布を固くしぼり、表面に残った洗剤・水分をふき取る
本革が「ウール用の中性洗剤で約5%」、合皮が「中性洗剤で約1%」と、洗剤の種類も濃度も別に指定されています。同じ革のように見えても扱いが違う、というのはこの部分に表れています。
シートベルトもあわせて点検
同じ取扱説明書では、シートベルトについて「刺激の少ない洗剤とぬるま湯で、布やスポンジを使って洗う」ことと、すり切れ・ほつれ・傷などを定期的に点検することが案内されています。シートまわりを掃除するタイミングは、ベルトの状態を確認するよい機会です。黒ずみが気になる場合はシートベルトの黒ずみの落とし方もあわせてご覧ください。
やってはいけないNG行為
溶剤・アルコールで拭く
取扱説明書では、変色・シミ・塗装はがれの原因になるとして、使用してはいけない溶剤が部位ごとに明示されています。
- シート部分:シンナー、ベンジン、アルコール、その他のアルカリ性や酸性の溶剤
- シート以外の部分:ベンジン・ガソリンなどの有機溶剤、酸性またはアルカリ性の溶剤、染色剤、漂白剤
見落とされやすいのがアルコールです。除菌のつもりでアルコールを吹きかけたくなる場面がありますが、シート部分については取扱説明書で名指しで使用しないよう案内されています。除菌をしたい場合は、素材に使える薬剤かどうかを先に確認してください。
艶出しワックス・艶出しクリーナーを使う
これは安全に関わる注意です。取扱説明書には、艶出しワックスや艶出しクリーナーを使用しないよう明記されています。理由は、インストルメントパネルがフロントウインドウガラスへ映り込み、運転者の視界をさまたげるおそれがあるためです。「きれいに見せたい」が事故につながりかねない、という点は知っておく価値があります。
車内に水をかける
取扱説明書では、車内に水をかけたり液体をこぼしたりしないよう注意されています。電気部品に水がかかると故障や車両火災につながるおそれがあるためです。SRSエアバッグの構成部品や配線を濡らさないことも明記されています。シートを丸洗いする感覚で水を使うのは避けてください。
ひび割れ・色移り・べたつきの防ぎ方
ひび割れ・劣化
取扱説明書には「革の傷みを避けるために」として、次の3点が挙げられています。日々の使い方でできる対策として、そのまま実践できる内容です。
- 革に付着したほこりや砂はすぐに取り除く
- 直射日光に長時間さらさない(特に夏場は日陰で車を保管する)
- ビニール製・プラスチック製・ワックス含有のものは、車内が高温になると革に張り付くおそれがあるため、革張りの上に置かない
3つ目は意外に思われるかもしれませんが、夏の車内は高温になります。ビニール袋やプラスチック製の小物をシートに置いたままにするのは避けたほうが無難です。
デニムの色移り
明るい色のシートでは、デニムの染料が移ってしまうことがあります。一般的には、移ってすぐであれば落ちやすい一方、時間が経つほど革の表面に定着して落としにくくなる傾向があるとされています。気づいた時点で早めに対処するのが、もっとも効果のある対策です。落ちないからと強くこすると革の表面を傷めることがあるため、力任せの対応は避けてください。
合皮のべたつき・剥がれ
合皮のべたつきは、洗剤の残りや皮脂の蓄積が原因になっていることがあります。上でご紹介した「固くしぼった布で洗剤・水分をふき取る」工程を省かないだけでも変わります。一方、表面の樹脂が経年で剥がれ始めている場合は、掃除で戻せる段階を過ぎていることが多く、張り替えの検討が必要になります。
落ちない汚れ・広範囲の劣化はプロへ
ご自身での手入れは「日常の汚れを溜めないこと」に効果があります。一方で、シートの縫い目に入り込んだ汚れ、広い範囲に及んだ黒ずみ、内部まで染み込んだニオイなどは、拭き掃除では届きません。強い薬剤で無理に落とそうとして、かえって素材を傷めてしまうご相談も少なくありません。
サンリバ・クリーンでは、素材の状態を見たうえで、シートの分解洗浄を含めた車内清掃を行っています。江東区亀戸に拠点があり、東京23区と近隣エリアへ出張対応しています。シート洗浄のページで作業内容をご確認いただけるほか、料金表もご用意しています。お見積りは無料ですので、「これは自分で触っていいのか分からない」という段階でもお気軽にご相談ください。
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